この映画は
東日本大震災が起こって
10年以上経つが、今だこの災害に苦しむ方々が
いらっしゃる。
震災後家族とも別れ別れになり
ひとりで
アルコール依存症に苦しむ方
やっとそのつらさを
口にすることができ、診察室で
泣けるようになったという患者さん
と医療従事者の姿を追ったドキュメント映画。
震災に遭った方々の
言葉は少ないけど重い。
そう言えば
震災一年が経って宮城県に行って
一軒一軒訪問した時に
決して震災のことは口にしなかったけど
口とこころにとても重い重しが
乗っているかのように感じた。
その気持ちが10年以上経ってやっと
重しが軽くなってきたのだろうか?
話すことができれば
苦しい思いを解放するができれば
前に進むことができるはず。
復興と言えば
道路ができた、家が建った
スーパーができた
街ができたと
行政は復興をアピールしても
実際は
戻ってくる人は・・・
震災前の3世代で暮らしていても
おじいちゃん世代がほとんど。
だから、ここは将来ゴーストタウンになると
悲しそうに話すおばあちゃん。
こんな苦しみを受けたのに
大切な人も失ったのに
何のために生きているのか・・・
その答えを毎日探して生きている。
そして、見つけた答えは
今、生きているのは
誰かを生かすためなのだ。
自分が生きていることが
自分以外の人の生きる糧になる。
生きていることには
必ず意味があることを教えてくれた
映画だった。