パスツールと
ルネ・カントンという医学者を知っていますか?…
パスツールは
19世紀の後半の細菌学者。
顕微鏡を使って
コレラ菌、狂犬病の原因を発見し
それがワクチン、抗生剤の開発につながり
大きく医学が進歩し
近代医学の礎を作った
近代医学の祖と言われる方です。それに対して
ルネ・カントンは
パスツールと同時代に活躍した
フランスの生理学者。
今は、パスツールさんと比べ
ご存知の方は、あまりいらっしゃらないかもしれませんがパスツールのライバルで
二人の考え方が大きく医学会を
2分したと言われています。二人の考え方は
同じ病気を見ても
全く違う考え方をしています。ルネ・カントンさんは
こう言っています生物は海の中で進化して
陸に上がってきた。
だから
我々の体の中、細胞は
海の中にいた時と同じ内部環境を保っている。その海から持ってきた内部環境が乱れた時に
我々は病気になるのだと
だから
取り巻いている環境の塩分濃度、ミネラル成分など
内部環境を整えれば
病気にはならないし
病気は治るのだと考えました。*海の塩分濃度は
今は3.5%ですが、昔は0.8%で
細胞外液の濃度と同じだったそうですそれに対して
パスツールは
病気になった臓器、器官に目を向け
原因を特定し
その原因の患部を直接処置することが
病気を治すことだと考えました。
だから
病気の直接原因を治療することに
全力を注ぎました二人は、病気の捉え方が全く違います。
例えば
水槽の中で金魚が病気になった時にルネ・カントンは
水を変え、酸素を与え、水草を変え
水槽の中の金魚の生きていく環境を
変えようとします。パスツールは
病気の金魚を調べ、原因を見つけ
薬を投与し、悪いところを切除するなど
金魚の原因部位の改善に手を尽くすでしょう。みなさんもおわかりのように
パスツールの主張した医療が
現代医療の主流となっています。どちらも
医療のアプローチの方法です。どちらの治療が
いいとも悪いとも僕は思いません。パスツールは、病気について教えてくれて
ルネ・カントンは健康について教えてくれている
のだと思います。どちらも僕たちに
医療の在り方を教えてくれている
二人とも偉大な医学者だと思います。