次は
もうひとりの僕のメンター
多田富雄先生についてです。
多田先生とも
直接お会いしたことはありませんが
この病気をしてから
先生のことを
ずっと心の中で慕っていた訳がわかり
今回多くのことを学ばせていただきました。
多田先生は
誰もが知る免疫学の大家でいらっしゃいます。
僕がはじめて先生のことを知ったのは
大学生の時の
免疫学の授業で使った
「免疫学イラストレーティッド」という
教科書の著者としてでした。
大判の教科書でしたが
免疫学の内容が題名通り
イラストを交えて書かれた本でした。
綺麗な本だなと思いましたが
内容は難しく
いつかこの本をしっかり読むときがあると
ずっと手元に置いていたいと思うほど
なぜか
多田富雄という著名な先生の名と共に
僕の頭に記憶された本でした。
そして
ただ偉い先生だと思っただけでしたが
2008年ぐらいのことでしょうか
NHKで
先生の現在の姿、生きる姿を
放送したドキュメンタリー番組を偶然みました。
その時は
免疫学の大家という過去?の功績の紹介ではなく
先生が脳梗塞を起こした後の生活の記録でした。
半身不随の車椅子生活でも
必死でできることをされている姿に
さすがだと思ったと同時に
能をしたり、文筆活動、詩を書いたり
マルチな面を持っていたことを知り
先生の魅力に惹かれました。
でも
実感としては
こんなマルチな才能の先生を
病気になっても精力的に活動されている
エネルギッシュな先生の姿を
うらやましく思った
まだ僕にとっては
遠い別世界の先生の話でした。
それが今回僕も病気になり
たまたま知った
先生のエッセイ全集のことをネットで知り
その内容を目次でみてびっくり。
先生が
脳梗塞になった後の人生を綴った
内容であることが
目次から伝わってきました。
僕は居ても立ってもおられなくなり
本を取り寄せました。
そして、読んでびっくり
僕が今感じていたことを
先生も感じていたことを知りました。
先生が感じたことを
時を超え
次元を越えて
僕に伝えてくれたいると
自分勝手かもしれませんが
強く強く思ったのです。
大学生の時から
時に触れ
先生を忘れないようになっていたのは
今日、この時のためだったんだと
強く思いました。
何度も、何度も
エッセイを読みました。
一緒にリハビリをした
同志のように感じます。
昨年の今頃
僕も急性期病院から
回復期のリハビリ専門病院に
転院しました。
自分と重ね合わせながら
先生のあとを負っています。
多田富雄先生は、時空を越えての
メンターだと思います。
これから
リハビリ中の思いを
綴ろうと思いますが
先生のアドバイスもいただきながら
お話しようとも思います。