「つつんでひらいて」という映画を
観ました。
この映画は
本の装丁をされる菊池信義氏の
仕事ぶりを紹介された
ドキュメンタリー映画。
テーマも、ストーリーも
全くといってほど
派手さもない映画だし
本の装丁をデザインといっても
ただのブックカバー作家の
仕事紹介と普通なら
あまり気に留まらないテーマだけど
本好きの僕にとっては
見逃せない物だった。
その仕事ぶりは
細かかった。
紙の質を変えて、すかしてみて
濃淡をつけたり
みえるところで
見せるかどうかで印象が変わってくる。
本屋に並んだときに
手に取ってもらえるかどうかも
その本の訴えが
装丁家の腕一本にかかっている。
ブックカバーひとつで
その本の世界を一瞬でどう伝えるかが
装丁家の腕の見せどころ
ちょっと数ミリ動かすかどうかを判断し
その善し悪しを判断する。
その違いに気づくとき
頭の中の神経伝達は
どのように伝えているのだろうか。
その些細な変化を気づけることが
人だけの力でできるのだろうか?
神の力も及ばないと
達成できないような
究極の仕事であることに
この映画を観て知った。
最後に
装丁は自分からの要望ではなく
受注される仕事である。
誰からの依頼か?
作家?、編集者?出版社?・・・
表向きはそうかもしれないけど
実は
この仕事にどう向き合うつもりかと
神から依頼されてるのかもしれない。
医者の仕事も
受注依頼されるケースが多く
医者も神からどうする、どう治すと
試されているのかもしれない。
地味な映画だけど
深く考えさせられる映画だった