先日12月12日はビタミンの日でした。
なぜビタミンの日というか?
鈴木梅太郎が世界で初めて
ビタミンB1を見つけた日だからそうです。
鈴木梅太郎という名前をきいてびっくり。
たまたま
とある本で
戦争中に脚気という病気が流行って
その脚気の原因を究明するのに
あの有名な論争がありました。
小説家で軍医であった森鴎外は
感染が原因だと主張。
それに対して
鈴木梅太郎は、栄養不足が原因だと考え
白米を米ぬか付きの食事に変えようとしたが。
森鴎外医師は権力もあり
脚気の原因で栄養不足説は
劣勢でしたが
鈴木梅太郎の栄養説を
地道に唱え、実践し
次第に栄養説を確信する人が増え
ついには
感染説でなかったことを認めたのでした。
そんな歴史的背景があるからかどうかは
わかりませんが
最近では、病気やからだが不調になると
「病気になったのは何か重要な栄養素が
不足しているせいだ」と考え
巷では
様々なサプリが注目されています。
この過食の時代に
そんなに栄養素が不足するでしょうか?
コラーゲンを例に考えてみたいと思います。
コラーゲン不足だと
お肌がカサカサになるので
コラーゲンをとって
赤ちゃんのようにプリプリの肌に
なろうと
がんばってコラーゲンを摂取している
女性は多いとききます。
コラーゲンを食べると
本当に肌がプリプリになるのでしょうか?
食品としてコラーゲンをとると
コラーゲンが
消化管の働きで、バラバラのアミノ酸に分解され
アミノ酸は血液に乗って
全身に散らばって
そこで新しいタンパク質の公正材料になります。
ここで注意しないといけないのは
コラーゲン由来のアミノ酸は
必ずしも体内のコラーゲンの原料と
はならないと言うこと。
皮膚がコラーゲンを作り出したいときは
皮膚の細胞が血液中のアミノ酸を
取り込んで必要諒を合成するだけなんです。
ですから
コラーゲンをたくさんとっても
思ったように肌はプリプリにはなれません。
脚気の原因論争での教訓が
今も生きているのですが
その考えに囚われすぎるのも危険なのだと
言うことを考えさせられた
ビタミンの日の出来事でした。