MINAMATA

ジョニーデップ主演で
水俣病の存在を全世界に発信した
写真家ユージン・スミスを
モデルにした映画
「MINAMATA」を観た。

写真家ユージン・スミスは
アメリカの雑誌「life」から
水俣病の写真を撮ってきて欲しいと
依頼された。
当時はまだ
水俣病は公害病とも認定されず
猫踊り病とも言われ
会社側と被害者との
争いのまっただ中。

ユージン・スミスは
原因を探ろうと駆けずり回り
原因研究の写真を突き止めたり
患者の現状を写真に収めたりした。
しかし
その水俣の裏では
お金を握らされた人がいたり
ユージン・スミスの仕事場が焼かれたり
その他
様々な妨害工作に合い
水俣病の仕事から
手を引こうと決意した。

最後に、ユージンは
水俣病の家族の姿を
撮った。

その時写真が
「入浴する智子と母」という一枚。
同じ湯船に
水俣病で生まれてきた智子を
抱きかかえ一緒に湯につかる
母子の姿を切り取った一枚。

その母子の姿を目にしたとき
僕には
十字架で絶命した
イエスキリストの亡骸を
抱えるマリア様にみえたのです。

こどもは
母親のからだから生まれてきたけど
こどもと母親は別人格だといわれます。
実際
川嶋辰彦さんが紹介していた
カリール・ジフランの詩でも
魂は別だと述べています。
それも真実でしょう。

しかし
母親のこどもに対する愛は
理屈では考えられないほど
深い事を知りました。

そして、この世に存在する愛は
母親のこどもを思う愛だけでは
ありません。
様々な愛の形が存在し
どの愛も同じように深いものであること
を知りました。

今は
「入浴する智子と母」の一枚は
傷ついた地球を抱きしめる
母なる宇宙の姿に思えるのです。

傷ついた地球を救うのが
今地球に生きている
人類の使命なのかもしれません。

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