当院はファミリークリニックなので
おこさんを中心にお父さん、お母さん
ご家族で受診されることがあります。
ひとり風邪をひくと
家族全滅・・・ってこともあるのだけど
どのご家庭も
まずは、おこさん。
そして
ふとお母さんも同じ症状があり
お母さんとのことをお聞きすると
”私も診ていただけるんですか?”
お母さんが遠慮がちに受診されます。
そして
”授乳中ですけど
飲めるお薬あるんですか?”と
きかれて
”大丈夫ですよ”と
お答えすると
安心されて、診察を受けて帰られます。
どうも
①薬を飲むと母乳を与えられないという慣習があったり
②薬の添付文書に授乳中止と書いてあるのですが
これも科学的に意味がなく、今の時代にそくわない
書き方になっています。
だから
薬飲まない→病院に行かない(いけない)
病気が悪くなってしまうということになるようです。
でも、実際は
母乳中でも薬は飲めるのです。
そこで今日は
授乳中の薬であわてないでです。
最近は
母乳の研究が目まぐるしく進み
母乳はミルクよりも
①感染の予防する力がある
②免疫や神経発達を促す優れた効果がある
③母児間の愛情形成を促す効果があるなど
優れている点がわかっていています。
でも、授乳中に薬を飲むと
薬が母乳の中に出て
赤ちゃんに悪影響を及ぼすのではないかと
心配している方は血行います。
日常的に使われている医薬品の
ごく少量しか母乳中にでないことがわかっています。
実際母乳は乳腺で作られます。
薬を飲むと、
消化管で吸収され、血液を通して
全身に運ばれ、肝臓などでも処理され
乳腺に運ばれたときには
かなり濃度が薄くなっています。
だから
ほとんど薬は
授乳中であっても、内服でます。
お母さんに必要な薬はきちんと飲めて
おこさんには影響がでないように
できてるんですね。
人間のからだって
よくできてるなって思います。
でも
不整脈の薬、麻薬、放射性ヨウ素剤
睡眠薬、転換のお薬はでは
内服量によっては
授乳中に移行する薬もあるので
かかりつけの先生に
授乳中であることは伝えて下さいね。