プラセボ効果って聞いたことありますか?
例えば痛みがある時に
お薬でなくて砂糖玉を
「これは痛みを和らげる」と渡せたら
実際の痛みが治ることがあることが
知られています。
これをプラセボ効果といいます。
プラセボとは、喜ばそうという意味のラテン語です。
また
新しい薬剤を世に出すときに
薬の効果を確認するときに
患者さんにも、医者にもわからないように
本物の薬とビタミン剤を渡して
薬の効果を判定するという
大切な臨床実験にも
このプラセボ効果が利用されています。
実際の薬とビタミン剤との
効果の差をみて
この薬は効果の有無を判断するのです。
プラセボ効果というのは
薬の効果を判定するためにも
医学の発展のためにも大切な役割を果たしています。
ただ、その実験結果を見て
僕が不思議に思うのは
新薬でなく、プラセボ効果で
実際に良くなる人がいるということです。
新薬の説明をされたとき
プラセボ群と比べて有意に効果があります
だから、この薬は効果があると
説明を受けて
納得はするのですが・・・・
よく考えると
新薬でも治っている人がいることは
どのように考えたらいいのか?という
説明は全くありません。
僕は、この結果を見て
薬の効果だけでなく
人のもつ自然治癒力の可能性を感じるのです。
というのは
この薬の飲むという行為そのものが
治癒に影響を与えるということ。
頭の中で
こうすれば病気が治ると考えるだけでなく
実際に飲むという行動を起こした時
おそらく病気に関係した内蔵の
治ろうとする免疫力が押され
次々に連鎖反応的に
治癒の行動へと一斉にからだの内部の
秘められていた力が動き出すと思うのです。
自分の意志で
からだを動かす行動が
心身に新しく影響して
生命を次の段階に導いていくのだと言うことを
伝えているのが
臨床実験のこのプラセボ効果の結果だと思うのです。
☆ 自身の経験をもとに、今感じていることをまとめた
拙著「どう生きてどう死ぬか 脳出血を経験した小児科医が観た生きる道」を
上梓させていただきました。
この本で記した僕の経験が、思いが
医師としてだけでなく、病いを経験したひとりの人間として
ひとりでも多くの方のお役に立てることを願うばかりです。
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