最近マインドフルネスという言葉を
よく耳にします。
マインドフルネスとは
「いまこの瞬間を大切にいきること」を
意味する言葉で
そのことを実現させる具体的な手段として
知られている瞑想法です
病気や逝きづらさの背景に
ストレスがあると言われる現代社会。
ストレスの最も大きい要因は
人それぞれで様々な悩みがありますが
そのほとんどはネガティブな思いで
心がいっぱいになるのが原因です。
「今、この瞬間」を生きようとするときに
過去のことをくよくよと考えたり
未来に対して不安になったり
すなわち”こころ”ここにあらずという
状態になってしまっているのです。
書家の武田双雲さんは
ご自身の著書で
どんなことにも丁寧に取り組むことが
マインドフルネスのような効果があると
述べられています。
どんなことにも
感謝して上機嫌で
こころを込めて丁寧に生きることで
しあわせに生きられるのです。
丁寧に生きることが今を大事に生きること。
丁寧という言葉を作ったのは
千利休といわれています。
利休は言わずと知れた
茶道を拓いた方でもあります。
僕は茶道の経験はありませんが
以前読んだ森下典子さん作「日々是好日」で
茶道はいくつもの動作から成り立ち
ひとつひとつの動作を丁寧に行います。
いくつもの作法を経て
客の前にお茶を出します。
お客は
お茶を楽しむだけでなく
飲み終わった茶碗を回しながら
茶碗を楽しみ
茶室の掛け軸、活けられた一輪の花でさえ
お客のことを思ってしつられていることが
わかってくる。
それは
そのお客と過ごす時間が
今日だけかもしれないから
今この瞬間を悔いを遺さないように
もてなすのです。
まさに
今この瞬間を大切に生きることを
形にしたのが茶道。
そして、何事も丁寧に生きることが
今を生きることなのだと
千利休は教えてくれているのです。
☆ 自身の経験をもとに、今感じていることをまとめた
拙著「どう生きてどう死ぬか 脳出血を経験した小児科医が観た生きる道」を
上梓させていただきました。
この本で記した僕の経験が、思いが
医師としてだけでなく、病いを経験したひとりの人間として
ひとりでも多くの方のお役に立てることを願うばかりです。
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