先日当院を受診した8ヶ月の女の子
クリニックの玄関を入ってから
ずっと病院中に響く声で泣いてる赤ちゃん。
体調がかなり悪いのか、人見知りの激しい赤ちゃんなのか、
診察室で診察していても、泣き声が気になって、
時折集中力が途切れそうになった。
そして、その赤ちゃんの診察。
問診の時も、診察の時も、もっと激しく泣き叫ぶ赤ちゃん。
例え相手が泣き叫ぶ赤ちゃんでも、
きちんと診断、治療するのが小児科医の醍醐味。
この赤ちゃんに対しても診断し、治療決定、
家庭での注意点、お母さんの疑問点を整理し、
自分の力を出し切り診療を終了した。
診察室を出る時
お母さんのホット安心した表情が印象的だったけど
もっと、びっくりしたのは、
あんなに泣いてたはずの赤ちゃんがピタッと泣き止んで、
微笑むような表情でこちらを向いていたこと。
その赤ちゃんに「先生、ありがとう」と言われた気がして
診療に納得してもらえたと、ちょっぴりうれしくなった。
8ヶ月の赤ちゃんでも、言葉が例えわからなくても、
思いは確実に伝わるんですよ。
赤ちゃんは、ちゃんとおとなの声を聞いています。
だから、いっぱい赤ちゃんに話しかけてあげてください。
赤ちゃんもいっぱいお父さん、お母さんのお話しに
答えてくれますよ。
どんな心配なことがあっても、まずは
赤ちゃんと向き合うことが、
あわてない育児に繋がるのかもしれませんね。
☆ 自身の経験をもとに、今感じていることをまとめた
拙著「どう生きてどう死ぬか 脳出血を経験した小児科医が観た生きる道」を
上梓させていただきました。
この本で記した僕の経験が、思いが
医師としてだけでなく、病いを経験したひとりの人間として
ひとりでも多くの方のお役に立てることを願うばかりです。
Amazonで購入できます。https://amzn.asia/d/3kIDJaR