日別アーカイブ: 2023年8月30日
赤ちゃんも話しを聞いている
先日当院を受診した8ヶ月の女の子
クリニックの玄関を入ってから
ずっと病院中に響く声で泣いてる赤ちゃん。
体調がかなり悪いのか、人見知りの激しい赤ちゃんなのか、
診察室で診察していても、泣き声が気になって、
時折集中力が途切れそうになった。
そして、その赤ちゃんの診察。
問診の時も、診察の時も、もっと激しく泣き叫ぶ赤ちゃん。
例え相手が泣き叫ぶ赤ちゃんでも、
きちんと診断、治療するのが小児科医の醍醐味。
この赤ちゃんに対しても診断し、治療決定、
家庭での注意点、お母さんの疑問点を整理し、
自分の力を出し切り診療を終了した。
診察室を出る時
お母さんのホット安心した表情が印象的だったけど
もっと、びっくりしたのは、
あんなに泣いてたはずの赤ちゃんがピタッと泣き止んで、
微笑むような表情でこちらを向いていたこと。
その赤ちゃんに「先生、ありがとう」と言われた気がして
診療に納得してもらえたと、ちょっぴりうれしくなった。
8ヶ月の赤ちゃんでも、言葉が例えわからなくても、
思いは確実に伝わるんですよ。
赤ちゃんは、ちゃんとおとなの声を聞いています。
だから、いっぱい赤ちゃんに話しかけてあげてください。
赤ちゃんもいっぱいお父さん、お母さんのお話しに
答えてくれますよ。
どんな心配なことがあっても、まずは
赤ちゃんと向き合うことが、
あわてない育児に繋がるのかもしれませんね。
☆ 自身の経験をもとに、今感じていることをまとめた
拙著「どう生きてどう死ぬか 脳出血を経験した小児科医が観た生きる道」を
上梓させていただきました。
この本で記した僕の経験が、思いが
医師としてだけでなく、病いを経験したひとりの人間として
ひとりでも多くの方のお役に立てることを願うばかりです。
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