日別アーカイブ: 2024年5月9日

歩き禅のすすめ~小人閑居して不善を為す~

人は、いつも頭で考えながら
生きています。
その考えを止まることはなく
常に考え続けています。

考え続けるというと
ちょっと哲学者になったような
何だかかっこいいですが
実際は・・・・
起きた瞬間にもう起きようか
何を食べようかとなど
考えたことを思い返しても
哲学者のような
立派なことを考えているでしょうか?

いえいえ
恥ずかしながら、決して
人に言えるようなことばかりは
考えていません。

特に
閑な時、何をしていいかわからない時ほど
ろくなことを考えつきません。

時間ができた時
何かよかならぬことを考え出したと思ったら
歩くことをお勧めです。

ただ歩くだけで
頭が周りの光景や
肌に感じる風、温かさを感じるようになります。
考えが自分の感じる感覚に集中し初め
自分の思いにだんだんこころがむき出します。

そう言えば、禅のやりかたで
歩き禅という方法があるのを知っていますか?
歩くなど身体を動かすことで
よけなことを考えなくなると言うことです。

歩き禅というのは
今していることに集中すること。
今を生きていることを教えてくれるのです。

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ADHDの包括的治療を求めて

今回は福岡の小児科医が集まって
独りでは経験しえない
病気の経験を共有するのが目的の
学会に参加してきた。

今回も貴重な症例が様々提示された。
どれも日頃の診療の中で
心に留めてあたらなければならないと
気合いが入った学会でした。

その中
こころに強く響いたのは
山下裕史朗久留米大学医学部小児科教授の
退官前の講演で
これまでの仕事の総括の講演。

先生は
まだADHDが一般的でなく
薬などもなく
四苦八苦していた時代から
現在に至るまでの
ADHDのこども達との関わりを
話して下さった。

これも
僕独りでは経験しえないような
貴重な話だった。

いまでこそ
教育現場で問題になるADHD児に
医療の介入をして欲しいと
医療機関を受診される方は
後をたちません。

授業の妨げになる
他のこどもたちの授業になっているから・・・
確かに
教室全体で起きていることを
想像すると・・・どうにかしないといけない
ということで
医者は丸く収めようと
診断、治療を行う。
それで、ある意味平和な
教室の風景が生まれることを
信じて診療を行います。

でも、治療を行う医師として
忘れてはいけないのは
ADHD児自身の気持ちは忘れてはいけない。

ADHDは病気ではない。
その子の特性であることを忘れてはいけない。
治療介入をするのは
その子がその集団で困っていることがあるから。
きっとその集団以上に
本人は苦しんでいるのだと思う
その本人の気持ちを助けるために
医療はあるのだと
いうことを
強く心に響いてきた
山下教授の講演だった。

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