からだの中には音がある。
心音や呼吸音、お腹の動く音
僕たちはその音を聞いて
患者さんの状態を判断します。
でも
実際にはからだが発して音は
もっと、もっとある。
血管に血液が流れる音だって
川の流れのように
血液が太い血管を流れる時や
細い血管を流れる時には
まるで大河や小川を流れる時の
音のように。
そしていつも同じところでも
閑かに流れる時も
荒れ狂ったような時もある。
他にも
細胞同士だって
信号を出し合って連絡している。
からだの中には
聴診器ででは判別できない音に
あふれている。
その耳に聞こえない
音なき音を聞き分けるのも
僕の臨床医としての仕事。
からだの内なる音、声を聞き
そしてその声を患者さんに伝えるのが
僕の医師としての仕事です。