果汁とジュース

5ヶ月の赤ちゃんが湿疹で受診。
この赤ちゃん
今回2回目の受診。最初は3ヶ月の時、その時も湿疹。
今日も汗かいて湿疹がひどくなったのかな?
診察して
湿疹もひどいけど、前回よりも体重が減っててビックリ!!
ちょっと色々心配なケースだけど・・・・
お母さんに今の食事のことを尋ねると
完全にミルク栄養。
でも、最近ミルクを飲んでくれなくて
ジュースを飲ませていると返事がありました。
まずは
ジュースを飲ませないように指導しました。
どうしてジュースは飲ませちゃいけないの?
ジュースはいつから飲ませられるの?
ジュースは体に悪いの?いいの?
かつて2、3ヶ月の赤ちゃんに果汁を進める時代がありましたが
現在は母乳、ミルクがしっかり飲めれば、
果汁は必要でないという考え方です。
でも、果汁を飲ませると
ぴちゃぴちゃ美味しそうに飲むんです。
やっぱり果汁は美味しいんです。
赤ちゃんでも味覚は発達してるので
美味しいものはわかるんです。
きっと人生の楽しみを知ってしまったのかもしれませんね。
ですから、
旬の果物を搾って、お風呂上がりに
そのままか薄めて少し与えるのは、全くOKだと思います。
ただ、果物ジュースは
6ヶ月前の赤ちゃんには飲ませないようにしましょう。
それ以降でも飲み過ぎには絶対注意です。
果物ジュースでも野菜ジュースでも、ジュースはジュースだと理解してください。
果物ジュースには
砂糖、ブドウ糖以外に果糖やソルビトールなど多量の糖質が含まれます。
糖分を多く摂取すると、満腹だと判断し、食欲が落ちてしまいます。
慢性の下痢、腹痛や腹鳴(お腹がゴロゴロいう)を引き起こします。
糖分が多いと腸内細菌の環境が乱れてしまい、アレルギー反応が起こりやすくなります。
その他にも、肥満、糖尿病、イライラ、落ち着きがない・・・など
ジュースを飲み過ぎると色んな事が起きる可能性があります。
科学的な研究でも
ジュースを飲みすぎた乳児は
母乳やミルクに置き換わった結果として
栄養不良を起こす可能性が報告されています。
アメリカでは
①果物のジュースは生後6ヶ月前の乳児に与えるべきでない
②乳児は入眠時にジュースを飲ませない。
③1歳から6歳までの幼児においては1日170ml以内にする
④7歳から18歳までの小児では、果物のジュースは1日225~340mlにする。
⑤すべてのこどもは果物の全体を食べるようにする
ということが言われ、
過剰なジュースの消費にならないように勧告しています。
ジュースは美味しい飲み物だけど
飲み過ぎは毒です。
わかってはいても、体が蝕まれてくると
ドンドン飲みたくなってきます。
暑い毎日。
冷たいジュースが飲みたくなる季節だけど
飲み過ぎに注意して
毎日過ごして下さいね。

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