日別アーカイブ: 2024年10月18日

臨済四喝

禅道場では
叱咤激励するために喝をいれる
ことはよく経験されます。

喝には四つの意味があると
臨済禅師は教えています。

①金剛王宝剣の如く
②踞地(こじ)金毛の獅子の如く
③探竿影草(たんかんようぞう)の如く
④一喝の用(ゆう)を作(な)さず

金剛王宝剣は
どんなものも一刀両断してしまう名刀です。
この名刀のように迷いや執着、
我欲や妄想などの煩悩、また
善悪や美醜という風に
ものごとを二元論的にとらえる分別を断ち切ってしまうこと。

踞地は大地にうずくまること。
大地にうずくまって獲物を狙っている獅子のように
胆を縮みあがらせ
思い上がりや傲岸さを紛糾する喝。

探竿影草は
草の下に魚がいるかどうかを
竿で探るということ。
つまり、相手の力量を探り、はかる喝です。

一喝の用を作さずは
喝の働きをしないこと。
その意味は、他の三つの喝の本源であり
しかも、三つの喝を飲み込んでしまうような喝。
つまり、先の三つのように
「~する(ための)喝」というところを超越した
喝といっていえるでしょう。

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同時接種

8/5に予防接種について投稿しましたが
予防接種ができるのは、幸運なことで
今、予防接種で予防できる病気が増えるのは、有難いけど
その反面、ワクチン接種する回数が増えています。

1歳までの定期接種だけでも、
小児肺炎球菌、ヒブワクチン、4種混合、BCGなどがあって
ほとんどが2回から3回するものばかり。

これに、ロタウイルス、B型肝炎の任意のワクチンもあるので
1歳前に15回程度も予防接種を受けなくてはなりません。

ですから、赤ちゃんというよりも
お母さんが注射の回数の多さにびっくり。

そして、今は2種類以上の予防接種を同時接種することが多いので
お母さんが、「同時に予防接種をしても大丈夫ですか?」と
心配されることが多いです。

そこで、今日は予防接種の同時接種についてです。

複数のワクチンを同時に接種する同時接種は問題ありますか?
の答えは、

ズバリ「全く問題はありません」

日本では、最近でこそ、同時接種が主流ですが
同時接種は以前から認められていた行為です。

予防接種が普及している海外では、
同時接種の方が一般的です。
(実は、日本は、予防接種後進国と言われています)

そして、
ワクチンの有効性や副反応について
同時接種と単独接種と差がないことが科学的に証明されています。

日本小児科学会でも

同時接種をした場合

①お互いのワクチンによる干渉(影響を及ぼすこと)はない
②有害事象や副反応の頻度があがることはない
③同時接種において接種できるワクチンの本数は原則制限がない

また、
同時接種する利点として

①各ワクチンの接種率があがること
②こども達から、ワクチンで予防できる疾患が早期から守られる
③保護者の経済的、時間的な負担が軽減する

よって、同時接種を勧めています。

でも、
同時接種じゃないといけないわけではありません。

お子さんの接種時の体調、基礎疾患の有無によっては
単独接種にすることもあります。

また
どうしても、一本ずつで言われる親御さんもいらっしゃいます。
毎週通ってもいいという親御さんもいらっしゃいます。
ご希望があれば、もちろん一本ずつ接種します。

予防接種を早く接種したいのは
赤ちゃんの時に病気に罹らないようにするのが目的なので
予防接種をどのように接種するかではないのです。

医者は
予防接種が間に合わなくて、病気に罹ってしまうのを恐れています。
お母さんは
予防注射の傷みが我がことのようにつらいのです。

予防接種をする時
実は、赤ちゃんよりもお母さんが緊張していらっしゃいます。
ですから
お母さんの気持ちがリラックスできるように努めています。

赤ちゃんは、注射のときには意外にケロッとします。
実は、一番注射の時に、頑張ったのはお母さんなんです。

だから、お母さんをいっぱい褒めたくなります。
よく頑張ったって、言いたくなります。
予防接種の時の
お母さん達のつらさも、よくわかっています。

一緒にこどものために
頑張りましょう。
ですから、予防接種の時も
あわてず、怖れずに受診してくださいね。

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