岡本太郎氏が2度沖縄を訪れ
自ら撮った写真を元に
映画はドキュメンタリーとして作られていた。
岡本太郎氏が
覗いたファインダーから
太郎氏が感じたことを探ろうという映画
だった。
僕が興味を持ったのは
太郎氏が実際に撮られた
老婆の肖像がだった、
その澄んだ瞳が
どこか神がかっているように
瞳の奥に
時間を超えた世界に引き込まれそうな感じだった。
この老婆
実は沖縄で神の島といわれている
久高島の祭司だったのだ
これは
岡本太郎氏が感じたことを
知りたく映画を観に行った。
神の島久高島にも
人の手が、文明が入ったことで
久高島の謎の部分が
明らかにされたことによって
島での様々の風習が
そしてきっと神様のことも
荒らされてしまった。
人間のエゴに、欲に晒され
神は隠れざる終えなくなったのだろう。
神を敬う12年ごとの司祭も
1972年を最後に途絶え
肖像画の司祭の老婆も
今は亡き人、次の司祭も亡くなり
今は司祭もいなくなり
神の姿は今では全く消滅してしまった。
神が恐れるのは
人間のこころなのかもしれない
そのこころに気づき浄めて生きていくことが
これからの人間の生きる道だと
そして
人間のこころが整った時期になれば
神は再び復活してくれることを
この老婆は教えてくれてる気がした。
その証拠に
見終わった後の老婆の表情は
どこか笑顔を浮かべているような
優しい表情になっている気がした。