山本有三の小説「波」で
主人公が、
後からあとから押し寄せては砕けていく
波を前にして
次のように語っています。
「私たち親が散々苦しんだのだから
もはやこんなことを
こどもには経験して欲しくないと
思っていても、
こどもたちは
親が一生かけて経験したことを軽蔑して
打ち寄せる波のように
昔からほとんど変わることなく
同じ誤りを
くり返してしまう」
親になって
自分の気づいた過ちをしないように
育ても
こども達は同じ道を
歩んでるのかも知れない。
自分の親も
親と同じ苦労をしないように
育てられたはず。
でも、親としての苦労は
今も昔も変わらない。
人間が誕生してから
何万年も過ぎているけど
どんなに世の中が発達しても
人間は同じ苦労をしながら、経験して
生き続けている気がする。
打ち寄せる波のように
親の苦労は
いつの時代になっても
変わらない普遍の真理なのかも知れない。