宮沢賢治作の童話
「セロ弾きのゴーシュ」を読んだ。
2年前アフガニスタンのジェララバードでの
銃弾に倒れられた医師中村哲先生の
著書に自分がアフガニスタンで働けたのは
セロ弾きのゴーシュに近いものが
ありますと語られていたので
改めて読んでみた。
幼いときに読んだかもしれないが
その時には感じられないぐらいの
衝撃をうけた。
あらすじは
セロ弾きのゴーシュは
演奏会を前に
楽団長からもっと練習するように言われ
家に帰って
必死で練習をはじめる。
練習をはじめると、予期せぬ来客
まさに招かざる客が次々訪れる。
猫やカッコウ
そして病気をした野ねずみの親子。
ゴーシュは練習を邪魔されていると感じながら
傍から見てもその感情を露わにして
招かざる客の対応をした。
そして、迎えた本番は大成功。
鳴り止まない拍手に応えるため
アンコールの瞬間。
なぜか、あの厳しかった楽団長が
ゴーシュに一曲弾いてくるよう舞台に立たせた。
ゴーシュは
猫の前でやけになって弾いた曲を
もっとこころ荒げた気持ちを
楽団長、いやこの曲を聴いている全員に
ぶつけるように弾いた。
弾き終わった後
こんな風に荒立った気持ちで弾いたことを恥じて
楽屋に戻ると
客席は大喝采、楽団長をはじめ楽団員も
「よくここまで弾けるようになったなぁ。
がんばったなぁ」と絶賛された。
その瞬間
ゴーシュは気づくのです
猫も、カッコウも、野ねずみの親子も
そして僕の演奏を影ながら聴いていた動物たちの
うまくなってもらいたいという思いに。
僕は、この話を今読んで。
人生は、神様からのプレゼントを
たくさんいただいているのだ。
なぜ、こんなことが起こるのか
こんなことするために生まれてきたんじゃない
と思っても
実はそんな時に出会った人に対しても
出来事に対して
邪険に扱わず、一生懸命に対峙しなさいと
教えてくれたのです。
今を一生懸命生きることが大事。
なぜなら、それは全て神様からのプレゼントだから。