作者である小池真理子さんが
37年間連れ添った夫であり
同業の作家でもあった藤田宣永さんが
亡くなった後の
生活思いを書き綴ったエッセイ。
見送った後思い出される
夫である藤田さんとの
生活を感情と共に
思いのままに綴られており
赤裸々な思いが胸に迫ってくる
例えば
再発したことを告げられたとき
精神的にも疲労困憊して帰宅した後
家に帰った後
食欲の全くなかったご主人に対して
やっぱりお腹がすいて
カップラーメンを食べているときに
横で
もう手立てがないんだなぁとつぶやかれ
生と死の堺を感じた作者。
年取ると
老人は自分の死を達観して
死に対して落ち着いて
対応でききるようになるのでは?と思うけど
実際、自分も年をとっても
死を達観できるようにはならないし
生きている感覚は
思春期も今も老年期も
変わらないことを知った。
今回
この本を読んで
大切な人が亡くなったときに
どう思い、どんな行動をとるのか・・・
教えていただいた
疑似体験できた有り難いエッセイだった。
自分のつらい気持ちを
語ってくれた小池真理子さんに感謝です。