名古屋のえきさいかい病院の救急部を
記録したドキュメンタリー映画をみた。
この病院は
救急を断らない病院で
年間1万人以上の救急患者を受け入れています。
丁度映画の時期は
コロナ流行中の大変な時期。
満床、満床・・・
でも内がとらないで誰が診る。
救急患者を断らないという
これまでの病院の歴史を
引き継いだ現場の人々の
葛藤を描きながら
今の救急体制のあり方
医師としての原点を描いていた。
救急医として働く医師に
監督が尋ねた。
「どうして、救急医になったのですか?」
「何でも診るって、かっこいいじゃないですか?」
「でも、診ているうちに
何でも診るって、病気だけでなく
人そのものを診ることだ」
ときつくても、患者さんを診る時の
一寸茶目っ気のある目で語っていたのが
印象的だった。
でも、救急医になって
自分ひとりで診ることなんて無理。
無理だと思うと
どうしても専門医にコンサルトしないといけないし
初期対応をしても
その後の対応は専門医につなげないといけない。
だから、救急医によって
自分たちが忙しくされていると
冷たい視線を向けられ
自分の力のなさを悔やむことも多々あるようです。
でも
目の前の患者を
人間として扱い
決してデータでは推し量れない人生を
診ているという自負が
言葉の端々み見て取れた。
その思いは
僕は救急医ではないが
こどもの初期対応をひとりで行っている
自分の思いと通じることがあり
共感できる面があります。
いち開業医の僕であるが
第一線の救急医で働く医師の
志はよくわかる。
僕も原点は救急医としての思いだと
同士を応援する思いで
見終わった後
すぐ立ち上がることができなかった。