日常生活に潜む虐待

山口県小児科医会で
福井大学子どものこころの発達研究センターの
友田明美先生の
「こどものこころ」の解明への取り組み
という講演を聞いてきました。

子ども時代に受けた虐待は、消えることなく
人生のあらゆる時期に
様々な形となって現れます。

最近
親がこどもを虐待して逮捕される
いじめを受けて、自殺した
という耳を疑うようなニュースが
毎日のように報道されています。

逮捕、いじめがなくなったというということで
解決したわけではなく
虐待を受けたこども達が
無事に成長するのを
その後もずっと見守らなければなりません。

大変な問題です。

でも、
事件になるものだけでなく
日頃の生活中にも
たとえ虐待と思っていなくても
こどもの心に影響していることってあるのです。

実は肉体的虐待よりも
精神的虐待の方が影響は大きく
日常生活に潜んでる精神的虐待が3つあるというのです。

①言葉による虐待

お子さんに、いつも
叱ったり、なじったり、おちょくったり、なじったり、おとしめたり
汚い言葉を浴びせて無いですか?

いつもそんな言葉を聞いてるこどもの脳を見ると
聴覚を聞く部分の発達が悪くなるそうです。
人の話をいつも雑木林の中で聞いてるかのように
クリアに聞こえてこないようです。

②体罰による虐待

いつも叩いて、ないですか?
体罰を与えてないでしょうか?

体罰を受け続けていると
感情を司どる前頭野の部分の発達が悪くなります。
感情を表さないこどもになってしまいます。

そして、最後は
おこさんの前で夫婦喧嘩をしてないですか?

③両親のDVを目撃した影響

視覚野の発達が悪くなるそうです。
DVを目撃することは、実際自分が虐待を受けたより
トラウマ反応が大きくなります。

両親のDVを目撃してしまうと
知的能力、特に語彙理解力が低下してしまいます。

このように
心の中にトラウマのあるこどもは
親から見ると
虐待というより
育てにくいと感じてるかもしれません。

育てにくいと思った時
怒ってばかりいませんか?
いい言葉をかけてあげてますか?
手が出てませんか?
お父さん、お母さんは仲良くしてますか?

子育てに困難さを感じたら
ちょっと
生活を振り返ってみると
いいかもですね。

 

カテゴリー: 真実の医療 パーマリンク