この時期、インフルエンザワクチン接種のため
多くの方が病院を受診されています。
こども達も
おとなの方も
みんな頑張って注射を受けています。
注射って実は
おとなになっても好きにはなれませんよね。
おとなの方もほっとして
帰られる時に
よく聴かれる質問。
「お風呂に入っていいですか?」
「注射の後をよく揉んだ方がいいですか?」
とよく尋ねられます。
そこで今回は
注射であわてないために
注射の後は揉む?揉まない?です。
注射の後、揉むか揉まないかをきかれるのは
おじいちゃん、おばあちゃん世代を中心に
よく聞かれます。
注射を投与経路には
静脈注射、皮下注射、筋肉注射、皮内注射があります。
昭和30年代の
注射の主流は筋肉注射でした。
抗生剤や解熱剤をお尻や太ももに筋肉注射をしていました。
筋肉注射は1~2ccはあるので
量がとても多いので
注射の後がしこりにならないように
”よく揉んでください”と言われてたのです。
ですから
昔の筋肉注射を受けた方は
注射の後は揉んだ方がいいと指導されているのです。
変わって
現代の予防注射は皮下に打つ皮下注射です。
皮下注射は
注射した部位にしばらく液体がとどまって
そこから、ゆっくり全身に吸収されていきます。
注射の部位を強く揉むと
皮下組織がダメージを受けて
ワクチンが急速に拡散して
接種部位が赤くはれたり、熱くなったり、かゆくなったり
する局所反応が出現したり
アナフィラキシー反応が起こりやすくなります。
ですから
予防接種の後は揉まなくていいというのが
主流になっています。
余談ですが
インフルエンザの予防接種で赤くはれたりする方が
いらっしゃいます。
これは
注射の後揉まなかったからではなく
ワクチンの中に
免疫効果を高めるアシュバンドという
物質が配合されていて
それに反応して局所反応が起こると言われています。
赤くはれたり、かゆみが強いときは
冷やしたり、塗り薬を塗ったりします。
予防接種の時には
揉まずに様子をみてOKです。
ただ
予防接種以外では
揉んで吸収を速めて、効果を高めたい時は
揉むように言われるかもしれません。
注射の後
揉むか揉まないか不安に思われたら
是非医師に確認するのも大事ですね