「真実の医療」カテゴリーアーカイブ
不幸せなこととは?
小児脳腫瘍となり
人生の多くの時間を
病気と共に生きた
坂野春香さんの遺した言葉
「不幸せなとは
しあわせなことに気づかないこと」
この言葉に
その通りだと思いました。
僕も病気になって
入院した時
まさにこのことに気づきました。
例え病気があったとしても
入院してても
食べられること、眠れること
リハビリして
少しずつ歩くことができ
手が動き出したこと
家族と会えること
スタッフと話し、笑い合えること
その些細なことが
しあわせな時間でした。
それまでの自分は
当たり前だと思うこと
なんて傲慢な人間だっただろうと
心から反省しました。
そして
そのことに気がつくと
全てのことがしあわせの源になったのです。
そう
「不幸せなことは
しあわせに気づかないこと」なのです。
あなたは、しあわせに囲まれて生きているのですよ。
素直な心
若い時は
「上へ上へ」と上を目指してがんばる時。
憧れのおとなを目標に
なりたい自分目指すためには
成長しないといけない時期。
成長するためには
いつも自分はスタートラインに立ってるという
気持ちが大事。
”チャンスがある”と思った時には
後ずさりすることなく
手を伸ばして
その”チャンス”を掴んで欲しい。
成長するには
チャレンジすることは不可欠。
でも
いつも成長できるわけではない。
いつもチャンスがつかめるわけじゃない。
その人の持って生まれたもの、環境などで
成長の度合いも違ってくる。
思ったように成長できず
落ち込んでしまうこともあるかもしれない。
そんな時は”上”ではなく、周りをみたらいい
周りに共感できるものを探してみたらいい。
その時大切なのは”素直な心”
いつまでも
こどもの時からもっていた透明な心で
まわりをみて
向き合い、感動したり、驚いたり、喜べることを
見つけられる心が大事。
どんなことに対しても
素直な心で向き合えば
どんな時でも
1つや2つはきっといいことが見つかる。
素直な心を持ち続ければ
必ずいいところを見つけることができる。
いいところを見つければ
そのことに興味をもち、勉強し
もっともっと、深く学ぶようになり
自分の器が広がっているのに気がつく。
素直な心は
それは成長するために必要な心。
こどもの時
誰もがもっていた素直な透明な心。
いつまでも
素直な心を忘れず持ち続けてほしい。
心の生態系
地球の環境は
微妙なバランスの上に成り立っています。
1991年にアメリカにおいて
「バイオスフェア2」という実験が行われました。
これは
地球の環境が破綻したときに備えて
巨大なガラスドームの中に
空気や水、土壌とともに
3800種類の動植物を持ち込み
外界とは完全に隔離された「生態系」を
人工的に創り出し
その生態系を人間の生存に適した状態に
制御しようとする実験が行われました。
結果は・・・
酸素濃度の低下や生物の死滅
虫の大量発生などの問題に直面し
2年間で中止になっています。
地球の生態系は
科学だけでは説明できない
微妙なバランスで成り立っていることが
この実験が示しています。
今地球の生態系はどうなっているのかという視線で
地球全体を眺めてみると
もちろん地球の環境自体も
今までに経験したことのないような
状況になっているような気がします。
生態系が崩れ始めているのは
自然の生態系だけではない気がします。
いまもなお、異なった人種、異なった民族
異なった国家、異なった宗教が
互いに争いを続けている
地球上の人類。
地球上の80億の人間の心のバランス
「心の生態系」があるならば
そのバランスは崩れそうな
危機的な状況にあるのではないでしょうか?
地球の環境を憂えると同時に
自分たちも確実に関与している
自分の周りの人のバランスが影響している
「心の生態系」について
真剣に学び、行動しないといけない
時期にきていると思うのです。
妻と私
評論家の江藤淳氏の奥さん慶子さんが
治癒不能の癌に侵され過ごした日々を綴った
エッセイ「妻と私」を読んだ。
二人三脚で歩んだ
結婚生活の41年間の最後の数ヶ月の日々
本人は生と死の時間だと
綴ったように
淡々と闘病の日々が
綴られているが
その時の気持ちの襞を感じると
胸が裂かれる気がする。
そして奥さんの最後の日々に
ご自身も
病気が発症し
「奥さんを見送り
お墓に治めるまでは、頑張ると」
ご本人の強い気持ちを
感じるエッセイだった。
この本は
奥さんの死で完結になっているが
その後の江藤さんのその後が気になった。
こどもがいなかったので
二人で生きてきた人生を
一人でどのように歩んだんだろう?
何を生きる糧に生きているのだろうと
その後江藤淳氏のその後を知りたくて
ネット検索すると
衝撃の事実が
奥さんをお墓に治めた後
自ら脳梗塞を発症し
きっと不自由な身になってしまって
生きる目標を失ってしまったのでしょうか?
奥さんを納骨した年に自殺していたのです。
ネットでは
その死の直前に書かれた遺書が
名文、素晴らしいと書かれていました。
その死を決意した思いを
力強い言葉で綴られていた。
短い文だが、精一杯生きられた
思い残すことのない人生だという
思いがこちらの胸をえぐる
ここに全文を載せておきます。
「心身の不自由が進み、病苦が耐え難し。
去る六月十日、脳梗塞の発作に遭いし以来
江藤淳は、形骸にすぎず
自ら処決して形骸を断ずる所以なり。
諸君よ、これを諒とせられよ。
平成十一年七月二十一日 江藤淳」
僕は今、聞いてみたい
「江藤淳さん
今、どう思われていますか?
今でも作家としての綺麗な幕引きに
後悔はありませんか?」
静寂から音楽が生まれた
久しぶりにピアノコンサートにでかけた。
演奏者は
2021年の第18回ショパン国際ピアノコンクール
第2位を授賞したアレクサンダー・ガジェヴ氏。
世界最高のコンクールで入賞し
実際にその時のライブを聞いても
その実力は折り紙付き。
実際にどんな演奏されるのか
とても楽しみにして会場にはいった。
演奏が始まる前に
ガジェヴ氏のメッセージがあり
会場全体が暗くなって
2分間の沈黙、つまり静寂の時間を作った。
その静寂の時間から
世界が生まれるように
ピアノの音が奏で始まった。
美音、まさに美音
美しい音楽の世界に出くわした。
その後は
美音の世界に包まれ
自分の心がどんどん浄化されていくのを
感じた。
音の力は確かにある。
音の力?
そう言えば、坂本龍一さんは
「僕は音楽に力があるという言葉は
嫌いだ。
なぜなら、音楽に力があるのではなく
その音を感じた私たちの力が
そう感じさせるのだ」と
いう言葉が蘇ってきた。
なるほど
音を感じる力を感じながら
僕は生きていることを感じることができた
コンサートだった。
目の見えない白鳥さんアートを見に行く
という映画を観にいった
目の見えない人が美術館に行く?
なぜ行くの?
どんな風に鑑賞できるのか?
わからないことだらけの
この映画の題名に惹かれて
映画を観てきた。
映画を観て
美術館に行った時
知人や、学芸員の方に
絵の描写を語ってもらい
その言葉を足がかりにして
想像力を働かせて
その絵を理解していっていた。
そのことは
日常生活の風景からも
伝わってきた。
白鳥さんは
全盲であっても
杖一本をもって
街の中へ健康の人と同じように
飛び出していくのだ。
自分の一歩前の状態を
杖で確認しながら
どんな障害があっても
避けながら進んでいくのです。
ひとりで
スーパーに買い物に行くし
居酒屋にもいってお酒も飲む
日常生活を謳歌していることを
教えてくれる。
そして
毎日散歩に出たとき
カメラのシャッターをきる。
もちろんその写真を自分で観ることはできないのに
毎日とって40万枚の写真を撮っている。
シャッターの音ともに
その記録は消えていくと
白鳥さんはいう。
つまり、シャッター音は
今生きている証
次に進めの合図になるのだろう。
全盲の人にとって
見えないことは障害になっていない
のだと思う。
健常な人の都合で
目の前の道を防いだとしても
その思いを受け止めて生きている。
それは
目に見えるものの先にあるものを
感じて、受け止めて生きていく
広い心が育まれているのだと思う。
目で見えることに
惑わされず、その先にある真実の心を感じて
生きていかなければいけない。
そう、強く感じさせてくれた映画
白鳥さんの生き方が教えてくれた。
心感じるままに
若い時は
いろんなことを学びます。
学んでるときは
「真実とは?」{正しいこととは?」などに
目がいってしまいます。
そして、
なんのために勉強しているのか
わからなくなってしまうこともあります。
実は勉強し学びを深めることも大事だけど
実は
学んでる時でも
何をする時でも、
その時の感じる心が大事。
”勉強して、わかって楽しくなった”
”今日、頑張って走れたことがうれしい”
”そうじをすると、心がすっきりした”
”お友達と仲良くできて、心が明るくなった”
とか
心で感じたことを
大事にしてもらいたい。
心に感じたことを
大切にして
日々暮らしていくと
”自分は今、何をしているとうれしいのか
自分は今、何をしている時が充実してるのか”
考えるようになります。
そんな風に生活していると
何かに悩んだ時でも
その心の中に
自分らしく生きるヒントを
見つけることができます。
しあわせになる鍵は
自分の心の中にあるのだと思います。
将来
何をしたらいいかわからなくなった時
なぜ、勉強しているのか
わからなくなった時は
自分の心に質問してみて下さい。
”今、何をしたら楽しい?”
いつも
どんな時も
頭で考えたことより
心で感じることを大切に
生きてもらいたいです
出会う人はみんな先生
こどもはみんな
早く大きくなりたい
立派な大人になりたい
いつも成長したいと
思ってることでしょう
でも、
一人で考えていても
一人でいても
決して成長はしません。
毎日
いろんなものに囲まれて
いろんなものから刺激をもらって
成長していきます。
日々の生活の中で
物だけじゃなく
経験したこと、身の回りに起こったこと
読んだ本、聞いた音楽、目にした風景など
無限と言っていいぐらいの
様々なことから刺激を受けて
みんな成長していきます。
昨日よりも
成長したいと思うなら
周りから何かを学ばなければなりません。
無限なものの中で
最も大きな影響を与えてくれるのは
”人”です。
成長させてくれるのは
”尊敬できる人”、”とっても偉い人”
”とってもすごい人”
かもしれない。
でも
人を成長させてくれる人は
決して特別優れた人ばかりと
いうわけじゃない気もします。
”いい加減な人”
”うそをつく人”
”約束を守らない人”
たとえ嫌いな人からでも
学べることはある。
知り合いではない
偶然出会った人
通りすがりの人の
笑顔からでも学ぶことはできる。
でも
人と過ごしていると
腹が立つこともある。
そんな腹が立つ人と出会ったとしても
この人から
何を学べるかだろうか
何も学ぶべきことがない
と考えることに実は意味がある。
反面教師という言葉もあります。
どうしてなの?
なぜなの?
そう思った瞬間に
あなたはきっと学び始めている。
だから
どんな人からも
学ぶことができるはずです。
好きな人であっても
あなたに意地悪をした人であっても
そんなこと
気にすることはない
今日出会った人はみんな”先生”
みんな、自分に何か伝えようとしています。
自分に何かを教えてくれている
のだから、みんな”先生”
こう考えていると
誰に対しても
”ありがとう”という
気持ちになってきます。
そして
人はみな
生かされ生きているという
ことに気づくのだと思います。
予防接種をうける時の心構え
近年は次々に新しい予防接種が増えて
赤ちゃんを抱えたママさんは大忙しです。
予防接種は
元気なこども達が
病気にならないように
接種しているのだとわかっている
だけど
注射って痛いし、怖いし・・・
嫌な思いをしちゃうもの。
そんな思いを少しでも減らすためには
どうしたらいいでしょう。
小さいときの記憶は
1歳では2週間、2歳で数か月、4歳では1年前のことまで
記憶することができると言われています。
そして、その記憶は
強い感情を伴った記憶だと
強く、長く記憶されることが
わかっています。
注射の時には
恐怖感、後悔など
強い感情が残らないような
対策が必要です。
注射の前にお願いしいことは
おこさんにちゃんと注射の事を話してきてください
ということ。
注射の事を伝えないと
こどもはだまされたと思い
興奮して、大暴れして
深く傷ついてしまいます。
注射をする前に
お父さん、お母さんの口から
「怖い病気がいっぱいあるけど
病気にならないように守ってくれる注射
ちょっと痛いけど、頑張ろうね」
とか
「注射は痛いけど、○○ちゃんなら頑張れる。
お父さん、お母さんもついてるから」
と伝えてあげて下さい。
こども達は
注射の前に説明やはげましを受けていると
注射は痛いけど頑張れる
自分は痛みに対して頑張れるんだと
自信を持って
注射を受けるので
泣かない、泣いてもすぐ泣くのをやめる
とも言われています。
でも
頭でわかっていても
注射は痛いし、怖いし
いざ注射になると
泣いたり、暴れたり
注射をすることに抵抗しちゃうかもしれません。
そんな時でも
そのおこさんを責めたりしないでください。
打った後
”お姉ちゃん(お兄ちゃん)になったね”
”泣かずに、頑張ったね”
”泣いたけど、動かずに頑張ったね。かっこよかったよ”と
どんな時もほめてあげて下さい。
そうすることで
注射という嫌な記憶をリセットできるし
痛みを受け止めてあげることで
痛みの記憶が和らいでいきます。
もちろん医療側も
こどもたちの頑張るという気持ちを支えてあげて
恐怖感をもたないように
なるべく
注射を見せないようにしたり
お話をしたりして
気をそらす工夫をします。
注射が終わった後
いっぱい、いっぱい
がんばったことをほめてあげようと思います。
予防接種は
決して悪者ではない。
こどもたちの健康を願うもの。
だから
お父さん、おかあさん
そして医者である僕も、
看護師をはじめスタッフ一同で
こども達を支え、応援します。
こども達の
健康を守るために。
食事を味わう
食事は人間にとって
最も重要な至福の営みです。
食べることは
栄養を補給することだけが目的でなく
食事を家族や友人などと
楽しくいただけば
心の栄養補給にもなります。
最近食事を楽しもうという気持ちが
薄れてきたと思う方は
いらっしゃいませんか?
何事にも時間に追われがちな
現代社会。
スケジュールに追われて
食べ物を口に詰め込み
ただ空腹を満たす行為になってしまって
ふと気がつくと
今週は食事を味わって食べなかった
・・・ってことになっていないですか?
食事の美味しさは五感で感じます。
見ため、匂い、食感、味そして語り合うことで
美味しく感じます。
そして、美味しいと感じると
脳から腸からしあわせホルモンが
たくさん出てきます。
しあわせホルモンが出ると
身体中の細胞が元気になり
健康に過ごせるのです。
食事は毎日3回、1週間で21回あります。
ただ食べるだけでは
21回も快楽のチャンスを
無駄にしてしまっているのです。
日に三度ある食事の時間を
楽しみているかどうかは
健康にとってだけでなく
人生にとっても重要なことなのです。
年末年始は
ご家族と、ご友人揃う機会も多く
食事を楽しむ機会が多かったことでしょう。
その楽しかった思い出と共に
この一年
ご自身の、そして家族の健康を願いながら
ぜひ食事を味わい、楽しんで
過ごしていただきたいと思います。