子育て」カテゴリーアーカイブ

元々人の住んでた世界は

映画「地球交響曲」の監督
龍村仁さんが、次のように話しています。

「かつて人が
花や樹や鳥たちと本当に
話ができた時代がありました。

その頃
人は自分たちのいのちが
宇宙の大きないのちの一部であることを
誰もが知っていました。

太陽を敬い、月を崇め
風を問ね、火に祈り、水に癒やされ
土とともに笑うことが
本当に生き生きとできたのです。

ところが
最近の科学技術のめまぐるしい
進歩と共に
人はいつのまにか、
自分は地球の主人で有り
自然は自分たちのために利用するものと
考えるようになってきました。

その頃から人は
花や樹や鳥たちと話す言葉を
休息に忘れ始めたのです。

人はこのまま
自然と語り合う言葉を永遠に
忘れてしまうのでしょうか。

それとも
科学の進歩と調和しながら、もう一度
その言葉を思い出すことが
できるのでしょうか」と
語っています。

この監督の言葉が
正しいのかどうかは、わかりません。
ただ、少なくとも
現代に生きる人間が
他の生物、地球までも
思い通りに使おうとしている気がして
その点はしっかり反省しない。

聖書に書いてあるような
バベルの塔の悲劇の二の舞に
なるかもしれません。

真実かどうかわからないけれど
監督の言葉はこころに刺さるし
それがユートピアかもしれないとも
思えるのです。

まずはいまのおごった気持ちを
反省することが
しあわせ世界の一歩かもしれません。

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ありふれた教室

ありふれた教室という
ドイツの普通の中学校で起こった
小さい事件から端を発した
サスペンススリラ。

教室で起こった小さな事件を
解決しようと
正義感の強い教師が
行動するのですが
そこには学校の闇
生徒達のこころの闇
親御さんの深い深い思いを
あぶり出すことになり
クラス崩壊が起こり
それが学校全体に広がっていく。

発端は小さな事件かもしれないけれど
それは
人のこころの抑えることができなくなった
負のエネルギー。
小さな吹き出しから始まった
負のエネルギーの噴出は
止めることはできなくなる。

負の連鎖が起こる前に
負のエネルギーに気づき
留めることが大事。
ただ留めることだけでなく
その奥にある心の闇に
光を当てていくことを
避けてはいけないと
こころをぞっとしながらも
感じた映画だった。

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怪物と完全な一日

今日は映画三昧。
「怪物」と「Perfect Days」を観た。
どちらも海外の映画祭で
高評価の映画で
前評判通り見応えのある作品だった。

「怪物」こどもからおとなにもある
潜んでいる怪物の面
ひと言でいうならば裏表。
誰もが持っているこのふたつの面が
あることを知って初めて
その人を理解したことになるのだろう。

「Perfect Days」は
ひとりの掃除清掃の仕事をしている男の
変わらない、ある意味単調とも言える日々の生活
を描き
その中にもある、同じようで同じようでない日々を
役所工事のいぶし銀の演技力で
描かれた作品で
しあわせはなんなのか
しあわせはどこにあるのか
しあわせの意味
など、大きく考えさせられた
深い深い映画だった。

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Perfect Days

役所工事主演で カンヌ国際映画祭で2023年主演男優賞を
授賞した「Perfect Days」を観た。

この映画は
役所工事演じる平山の
トイレ清掃員として働く毎日の生活を淡々と描いた映画。
独身で、一人暮らしの彼は
毎日日が昇る前に目が覚め
身支度を調え、アパートの前の自動販売機で
いつも決まったコーヒーを飲み
車でお気に入りのカセットに入った曲を聞きながら
トイレ掃除に向かう。
トイレにつくと、もくもくと
決められた方法で隅々まできれいに清掃していく。
清掃中に
用をするために人が入っても
文句など言わず、
とてもしあわせそうなお顔をするのです。

気持ちよく使っていることを
想像しているように
掃除に満足している表情でした。

仕事が終わると
銭湯の一番湯につかり
風呂上がりは駅ナカの行きつけの酒場で一杯。
大将も毎日くることがわかっているので
席につくと
「おかえり」と声をかけて
いつもの酒とつまみをだすのです。
そして帰ってゆっくり眠くなるまで
古本屋で買った小説を読むのです。

そして、またいつもの朝が始まるのです。

そこには声を出し必要も会話もありません。
ただ
昼食を食べる神社の木漏れ陽は
いつも違っているように感じるのか
その木漏れ陽をフイルムのカメラに
何年も修めているのです。

そして
時折見つけたか弱い植物を持ち帰り
家で育て
その成長を楽しみひとつです。

そんないつもと変わらない生活を送ることが
主人公にとってのしあわせなのでしょう。
そんないつもと変わらない日々を生きていても
人とかかわっていると
迷子にあったり、見知らぬ人との見知らぬ交流があったりと
変化があるもの。

主人公の生き方は
人知れず人のために生き
自分の決めた余暇を過ごす
誰にも邪魔されずに生きていくことが
しあわせな生活だと
この映画は教えてくれる。

おっとりした主人公が
怒りを露わにしたのは
清掃員が突然やめて
その人の分まで仕事をしなくては
ならなくなった時でした。

自分のしあわせな脅かされたから
だと思います。

しあわせの形は人それぞれ。
人に評価されなくても
人のためになっていると信じて仕事に取り組み
今という時間を生きていることを感じて
生きることができたら
どんなにしあわせだということを
この映画は教えてくれました。

しあわせの種は
自分のこころの中にあるのです。
そしてそのしあわせの種は
みんな違うのです。

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よい子の人生はつまらない

我が子に対して
よい子に育てたいと親は思うけど
よい子の人生って
実はつまらないかもしれません。

少しくらい波瀾万丈の方が
感激することもある。
いい子で過ごすと
生きていく刺激が少ないかも。

人は不幸があるから、しあわせがある。
空腹を感じるから
食事が待ち遠しい。
疲れるから、寝る時間が必要になる。

よい子でいたら
平穏な時間を過ごせると思ってるかもしれないけど
平穏な時間がしあわせな時間を
過ごしているとはいえない。
よい子だったら
誰とでも仲良く出来るとも限らない。

よい子で過ごす意味は
こどもにとってはないのかもしれない。

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咳が出る時

だんだん秋が深まっくる、季節の変わり目になると
咳で受診される患者さんが増えてきます。
軽い咳でも、元気であっても
2週間続くことも、1か月続いてくると
さすがに心配になってきます。

そこで、今日は咳であわてないためです。

こどもはよく咳をします。
おとなよりもしつこく咳をします。

それは
① 小さい子は免疫が未熟で感染しやすいこと
② 気道の粘膜修復力が未熟で、病原体がいなくなっても、粘膜の修復に時間がかかるため
③ 鼻の穴が狭く、鼻もかめないので、鼻水がのどに降りて咳込んでしまうこと
などが考えられます。

一口に咳と言っても
色んなタイプの咳があります。
どんな咳が出てるかが診断の助けになります。

例えば

①風邪をひいた時、始めはコンコンと乾いた咳
鼻水が出てくるとゴホゴホと痰が絡んだ咳に
②のどの奥、生体の所に炎症があると、ケンケンといった咳
③気管支や肺に炎症が広がると痰が絡んだ咳がずっとでてて、せき込むことも
④また、百日咳では、コツコツコツとした後ヒ~~~と息を吸った後に音がする咳
⑤喘息の時は、咳だけでなくゼイゼイ、ヒューヒューした音がします。

ですから
咳の状態を教えて下さいね。

そして
咳がでていると、
咳を止めたくなって、咳止めが欲しくなります。
でも、待ってください。

咳は、
鼻水や痰と一緒にウイルスやばい菌を外に出します。
だから、咳をした方が病気が治りやすいのです。
また、喘息の時は
気管支が反応性にどんどん痰が作られています。
だから、咳をして痰を出さないと
気管支の中にどんどん痰がたまって
空気の通り道が狭くなって
どんどん息苦しくなります。
だから、喘息の時は、咳は止めません。

だから、咳をした方がいい
止めない方がいい咳もあることをわかってくださいね。

咳が出ている時
お家で出来ることは

①水分をたくさんとりましょう。
痰が切りやすくなって、咳込みにくくなります。
②こまめな換気と適度な湿度を保ちましょう。
③横になる時
頭を少し高くしたり
横向きやうつ伏せにしてあげると楽になります
④赤ちゃんの場合
横抱きにして、背中をトントンしてあげると
落ち着くこともおおいですよ。

でも、気をつけないといけない咳もあります。
それは

①咳がひどく、ぐったりして顔色が悪い。
②咳がひどくて夜も眠れない。
③ゼーゼーしてる時
④ケンケンという音の咳で、息を吸う時に喉の下の柔らかい部分がペコっと凹む。
⑤赤ちゃんでウーンウーン唸って、呼吸が荒い。
⑥色のついた鼻水が1~2週間続く。
⑦2週間以上続く場合

などの場合は、必ず病院を受診しましょう。

咳は
日常的によく見られる症状ですが
長引くと心配も募るのも咳です。

気になってきたら
早めに1度小児科を受診しておくと
慌てないでいいかもですね。

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腕が抜けた

お買い物途中のお母さんが、
「腕が抜けました」と駆け込んできました。
おこさんは大泣き、お母さんはオロオロ大あわて。
腕が抜けたと大あわてした経験って
意外と多いかも。
そこで
今日は、腕が抜けた時、肘内障についてです
肘内障は
おこさんの手が急にひっぱたられた後
手を持って振り回した遊びをした後
自分で不自然な体勢で腕をひねった後
肘を体の下にして寝ていた後
など
急に
腕を痛がり、腕をだらんとしたまま動かさない
手のひらが後ろに向いている。
万歳の格好ができない
肩や手首の関節が腫れていない
肩を触っても痛がらない。
このような時は、
肘内障の可能性があります。
肘内障は、実は肘の関節が脱臼したわけではありません。
肘関節の骨と骨をつないでいる靭帯が未発達なため
靭帯から肘骨頭が外れてしまったのです。
肘内障と診断すれば、すぐ整復します
肘を抑えた状態で肘を曲げて
手のひらを何度か左右に回すと
カチッと音がして整復が終了です。
その後は、何事もなかったように
ニコニコして手を大きくあげています。
整復されたらその後は固定の必要も何もありません。
整復は簡単なようですが
ちょっとしたコツがあるので
きちんと小児科医か整形外科の先生から教えてもらってくださいね。
もし
整復したのに、いつまでも痛がり動かさない時
高いところから落ちた後だったり
大きなものにぶつかった後などの時は
鎖骨などの骨折の可能性があるので
整形外科の先生に見てもらいます。
肘内障は
2歳~5歳ぐらいのこどもに多く
7歳以降になることはほとんどありません。
また、一度肘内障を起こすと
何度も繰り返しことがあります。
ですから
こどもの手を引っ張る時は、手首ではなく
手のひらを持つようにしましょう。
腕が抜けた時と思った時
あわてて整形外科に行かなくても
まずはかかりつけの小児科医に
相談してみてくださいね。

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温かい心

毎日気になったこと、お伝えしたいことを
綴っていて、色んな人に読んでいただき
毎日勉強になりますよという声を頂いたり
日々有難い気持ちでいっぱいです。

このブログで
毎日感じること、自分の気持ちを
飾らず、素直に綴っています。

日々テーマは色々ですが
一貫して大事にしていることは
“温かい心”です。

毎日赤ちゃんを診察して思うのは、
赤ちゃんはとっても温かく、
命そのものだということです。
赤ちゃんの温かさは、命そのものの温かさ、
そして
その温かさは、心を温めてくれます。
命が身体も心も温めていることを教えてくれます。

また
赤ちゃんは
一生懸命に息をして、おっぱいを飲んで、泣いて、
どんな時も赤ちゃんは必死で生きています。

必死に生きること、
つまり命を大切にして生きるから、
心も温かくなるのだと思います。
そして、
温かい心をもった赤ちゃんは、
周りの人を明るく穏やかな気持ちにさせてくれるので、
赤ちゃんの純粋な温かい心に触れたくて、
多くの人が集まってきます。
温かい心は、周りを照らす光になります。

温かい心は明るい光となり、
たくさんの人の心を温かく、
明るくすることでしょう。
そして、
更にその人を輝かせることでしょう。
温かい心は、
赤ちゃんだけが持っているのではなく、
誰もが生れた時から持っている心です。

ですから
命を大事にしないと、
心は冷めてしまうかもしれません。
せっかく温かい命を与えられたのですから、
命を大事にして、
温かい心で日々過ごしましょう。

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同時接種

8/5に予防接種について投稿しましたが
予防接種ができるのは、幸運なことで
今、予防接種で予防できる病気が増えるのは、有難いけど
その反面、ワクチン接種する回数が増えています。

1歳までの定期接種だけでも、
小児肺炎球菌、ヒブワクチン、4種混合、BCGなどがあって
ほとんどが2回から3回するものばかり。

これに、ロタウイルス、B型肝炎の任意のワクチンもあるので
1歳前に15回程度も予防接種を受けなくてはなりません。

ですから、赤ちゃんというよりも
お母さんが注射の回数の多さにびっくり。

そして、今は2種類以上の予防接種を同時接種することが多いので
お母さんが、「同時に予防接種をしても大丈夫ですか?」と
心配されることが多いです。

そこで、今日は予防接種の同時接種についてです。

複数のワクチンを同時に接種する同時接種は問題ありますか?
の答えは、

ズバリ「全く問題はありません」

日本では、最近でこそ、同時接種が主流ですが
同時接種は以前から認められていた行為です。

予防接種が普及している海外では、
同時接種の方が一般的です。
(実は、日本は、予防接種後進国と言われています)

そして、
ワクチンの有効性や副反応について
同時接種と単独接種と差がないことが科学的に証明されています。

日本小児科学会でも

同時接種をした場合

①お互いのワクチンによる干渉(影響を及ぼすこと)はない
②有害事象や副反応の頻度があがることはない
③同時接種において接種できるワクチンの本数は原則制限がない

また、
同時接種する利点として

①各ワクチンの接種率があがること
②こども達から、ワクチンで予防できる疾患が早期から守られる
③保護者の経済的、時間的な負担が軽減する

よって、同時接種を勧めています。

でも、
同時接種じゃないといけないわけではありません。

お子さんの接種時の体調、基礎疾患の有無によっては
単独接種にすることもあります。

また
どうしても、一本ずつで言われる親御さんもいらっしゃいます。
毎週通ってもいいという親御さんもいらっしゃいます。
ご希望があれば、もちろん一本ずつ接種します。

予防接種を早く接種したいのは
赤ちゃんの時に病気に罹らないようにするのが目的なので
予防接種をどのように接種するかではないのです。

医者は
予防接種が間に合わなくて、病気に罹ってしまうのを恐れています。
お母さんは
予防注射の傷みが我がことのようにつらいのです。

予防接種をする時
実は、赤ちゃんよりもお母さんが緊張していらっしゃいます。
ですから
お母さんの気持ちがリラックスできるように努めています。

赤ちゃんは、注射のときには意外にケロッとします。
実は、一番注射の時に、頑張ったのはお母さんなんです。

だから、お母さんをいっぱい褒めたくなります。
よく頑張ったって、言いたくなります。
予防接種の時の
お母さん達のつらさも、よくわかっています。

一緒にこどものために
頑張りましょう。
ですから、予防接種の時も
あわてず、怖れずに受診してくださいね。

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笑顔のすすめ

赤ちゃんを診察することがあります。
病気なのに、
ニコニコ笑ってくれる赤ちゃんがいます。

診察しながら、赤ちゃんの笑顔を見てると
しあわせな気分になってることがあります。
当直明けでで疲れてる時も、
“笑顔”で癒されました。
元気をもらうこともありました。

こんな笑顔で過ごせたら、
しあわせなが舞い込んでくるだろうなと思います。

笑顔には
自分の心を穏やかにさせて、
周りの人をしあわせな気持ちにさせてくれる力が
あるんだと思います。

おこさんがしあわせでいるために
うれしい時、楽しい時だけでなく
悲しい時、辛い時も
子育で疲れた時でも
どんな時でも
笑顔でいてあげて下さい。
作り笑いでいいので
お子さんに微笑んであげてください。

笑顔は希望です。
つらい時でも笑顔でいると、
負けない元気がもらえることに気がつくでしょう。
笑顔は勇気です。
負けそうな時でも笑顔でいると、
頑張れる力をもらえることに気がつくでしょう。

お父さん、お母さんが笑顔でいると
おこさんも笑顔になります。
おこさんの笑顔は、あなたの心を明るくしてくれます。
そして、笑顔は
どんどん周りの人に広がって行きます。
一人の笑顔が、たくさんの人に笑顔をもたらしてくれます。
そして、みんなの心を明るく照らし、
みんなの心の中のしあわせの遺伝子が動き出すことでしょう。

お父さん、お母さんから
笑顔の力を学んだこども達は
どんな困難な時でも、笑顔を忘れないことでしょう。
そして、しあわせをつかむことでしょう。

お父さん、おかあさんの笑顔は
こども達をしあわせにする力があります。
だから、どんな時も
あわてないで、笑顔でいてください。

☆ 朝から、溝口メンタルセラピストスクールのセミナーを
受けるために大阪に行ってきました。多くのことを学び
頭の中少しパンパン状態だけど、帰りの新幹線では、
のんびり、頭を休めながら、 帰ったので、
すぐ復活できました。学べたことに感謝です。

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