日本人には
昔から恩を重んじるところがある。
恩を忘れてはいけない。
恩は返さないといけない。
という気持ちは恩を受けると
自然と湧いてくる気持ちです。

アメリカの文化人類学者ルース・ベネディクトが
第二次世界大戦中、アメリカの敵国である
日本を知るために書かれた
名著書「菊と刀」は
恩の本来の意味は負い目であり
恩を忘れないことが
戦前の日本人のなかで最高の価値観であると
書かれているのです。

かつて、日本人にとって
恩は負債で有るから
返さないといけないものだと考え
受けた恩は返すと
親孝行などを大切にしてきたのだと思います。

現代は
もらった恩も意識しないと
忘れることが多くなってきてる気がします。
もらった恩は
返さないといけないという
日本人の美学を忘れずに
生きていかないといけないと思うのです。

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人にはどれほどの土地がいるのか

人にはどれほどの土地がいるのか
という短編小説を
トルストイがロシアの民謡をもとに書いています。

広い土地を欲しがっていた農民が
土地をもつ老人と交渉し
長老から
一日歩いただけの土地を与えよう
但し、日没までに
ここに戻ってこないとおまえの負けだといわれ
農夫一日中必死に飲み食いも最小限におさえ
早朝から歩き回った。
そして日没寸前間一髪のタイミングで
帰ってきたのだけれど
農夫は疲労と空腹の結果
着いた途端ばったり倒れて
そのまま死んでしまったのです。

農夫は穴を掘って
そこに埋葬されたのです。

結局最終的にその農夫に必要だった土地は
埋葬分の土地だったのです。

この話を読んで
あなたは何を感じますか?

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夫婦円満の極意

人が常に守るべき5つの道徳
「仁義礼智信」を儒教では
「5常」といって大切にしていることです。

そのうち孔子は「仁」すなわち
「人を思いやる」ことを最高の徳としました。
仁とは思いやりの心で
他人を愛し、利己的な欲望を抑えて
行動することです。

つまり
自分が立ちたいと思えば
他人を立たせ
自分が達成したいことがあれば
他人の達成に力を尽くす。
仏教でいえば
「利他のこころ」と言えます。

この孔子が優れた人の条件として
あげているこの言葉こそ
自分以外の人とコミュニケーションをとる
大切なことを伝えていると思います。

自分の一番身近な他人といえば
夫婦であり、親子で有り
その場合にも忘れてはいけない
こころのあり方と思うのです。

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質素な暮らし

食べるものに困り
生きることが精一杯だった時代は
つい最近まであって
自分の親の世代は体験しているので
戦後、そんな不自由な生活はしたくないと
今は不自由するだけでなく
物にあふれる時代になっている。

日本と同じように
勤勉で倹約で知られるドイツ人の
食生活について
次のように書かれていた。
(三枝成彰「大作曲家たちの履歴書」
「ドイツでは一年365日、毎日同じものを食べても
文句を言わない人が尊敬され
食べ物は生きるのに必要な栄養分が
摂取できればそれで充分、味にこだわるなんて
低俗ではしたないことだと思っているようだ。
主婦はキッチンをまるで使っていないほどに
きれいに保つことが褒められる。
料理などに時間を使うのなら
そのぶん本を読むなり
音楽を聴くなり
自らの教養を高めることに使うのが
よしとされる社会」なのだそうです。

食べることが
楽しみになっている自分にとっても
ドイツ人的な生き方はできないけど
食についてだけでなく
生活全体についても
見習うべき点があるのではと
反省しました。

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人の弱さこそが、人を強くする

人は必ず老いてきます。
病気になることもあります。
老いてきたり、病気になると
自分でできることは
どうしても限られてきます。

限られることと言えば
この世を去る直前や
死が迫ってくると
何もできなくなってしまうと思うけど
死が迫ったときに
患者さんは大きな力を発揮すると
聞いたことがあります。

死が間近に迫ると
様々な後悔や苦しみも中で
初めて自分の弱さに気づき、受け入れ
みんなに感謝して
この世を去って行くのです。

死ぬ間際でなく
少しでも元気なうちに
自分の弱さを認め
感謝して生きることができるとしたら
より後悔の少ない人生を送ることが
できるような気がします。

どんな風に最後を迎えても
どんなに人は弱くなっても
できることがあるのです。

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抱っこ

赤ちゃんを抱っこしている
お母さんの手を見てみると
湿布をしてるお母さんがいらっしゃいます。

聴いてみると
抱っこしていて
”腱鞘炎になりました””肩こりが激しくなりました”
”腰が痛くなりました”
と訴えられます。

お母さんは
一生懸命赤ちゃんを愛情もって
抱っこしています。

でも
愛情があっても無理して
抱っこしていると
身体にも色々負担が来てしまいます。

正しい抱っこの仕方を
学んでもらいたいと思います。

そこで
今日のあわてない育児は
抱っこであわてないようにです。

抱っこする時
手の先を使って抱っこしようとしてませんか?
抱っこは
手でするのではなく
腕で支えてするのがポイントです。

具体的にいうと

手を
赤ちゃんの足の間から入れて
手でなく腕で
からだ全体をさせるようにするようにしましょう。
そして
赤ちゃんの頭を肘より少し上にのせます。

手首から先に
力を入れないようにしましょう。
首と背中を
腕でしっかり支えた状態でいれば大丈夫です。

3か月までは横抱き
首が座りだしたら立て抱きになって
だんだん
手や足をバタバタさせて
お座りができるようになれば
そろそろ
抱っこの時期は卒業もまじかになります。

だんだん
ひとりで歩きたがったり
抱くことよりも
手放すことも考えないといけない時期になっています。

ですから
抱っこができる時間は
6か月程度
とっても短いです。

赤ちゃんを抱っこしないといけないという
理由はありません。
赤ちゃんが抱っこを願ってるわけでもないのかも。
抱っこするのは
お父さん、お母さんが
赤ちゃんを可愛いと思うから
自然に抱っこしてるんだと思います。

抱き癖がつくから
抱っこしたり、しなかったりではないのです。
抱っこに堅苦しい理由はないのです。
かわいいと思ったら
抱っこしたいと思ったら
抱っこしてあげて下さい。

その時に
赤ちゃんも抱っこする方も
正しい楽なやり方でしてみて下さい。

すると
誰が抱いても赤ちゃんは喜んでくれます。

抱っこは
大切なコミュニケーション。
親も子も
お互い無理せず、楽な状態で抱っこするのが
大切なことなんだと思います。

正しい抱っこで
抱っこできることを
抱っこできる時間を
親子で楽しんでください。

愛情いっぱい
正しい抱っこで
いっぱい抱っこしてあげてください

きっと
思い出に残る
時間になることでしょう

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小善は大悪に似たり、大膳は非情に似たり

この言葉の意味は
小さな善行は
相手を思いやったことであっても
結果としてその人をダメにする
可能性だってある。

それに対して
本当に相手のことを
こころから思うのであれば
厳しい言葉や叱責で
非情とおもわれような教育が必要な時もある。

相手のことを思えば思うほど
厳しくすることがあることがあるのに
今の世の中は
厳しさだけの行為だけがクローズアップされて
その行為の深い意味が
わからなくなってきていることために
教育者が萎縮している現状にある今。
今後、こどもたちが
どのように成長していくのか
ちょっと心配になるのです。

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みんな頑張ってる

ある日の診察室でのこと。
次の患者さんは
インフルエンザワクチン接種。
患者さんをお呼びする前に
問診票をチェックしようとすると
問診票と一緒に
こどもの大きな文字が飛び込んできた。

そこには
「がんばる」と大きく
注射器の絵と共に書かれていた。
その字から
その患者さんの気持ちが
あふれ出ていた。

「あばれない
なかない
にげない」と
綴られていた。

その患者さんの名前をみて
思い出しました。
1回目のワクチン接種の時
大暴れして
みんなで説得しながら
接種した患者さんだった。

怖くて
怖くて
抵抗したその気持ちはよくわかったが
病気にかからないために
インフルエンザになって
悲しい気持ちにならないためにも
願いと思いを込めて
お母さんも
スタッフもそして接種する僕も
必死で打った患者さんだった。

接種した後は
患者さんも、お母さんも
スタッフも僕も力尽きた。

その気持ちを
その子はわかってくれてたのだ。
でも、怖い、痛い・・・不安が募るばかり
でも、頑張らないと、がんばるために
がんばりますと
宣言してくれたので。

その子の気持ちが
痛いほど伝わってきた。
その子の思いに応えるために
その子の健康を願って
こころを込めて接種した。

その時
患者さんは
お母さんにつかまって
お母さんの力も借りて
ピクリとも動かずに
頑張ってくれた。

終わった後
振り返ったとき
目からは涙があふれていたが
笑顔で返っていかれました。

赤ちゃんから
お年寄りまで
老若男女、様々な方に
予防接種をしていますが
怖いのはこどもだけじゃありません。
おとなだって
頑張って、みんなドキドキこころ震わせながら
接種しているのが
接種している僕にも伝わってきます。

そんな頑張りに応えられるように
病気で悲しむことのないことを願って
接種しています。

その笑顔で
ずっと、ずっといてもらいたいから。

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断捨離の本質

「断捨離」という言葉は
2010年の流行語大賞にノミネートされ
多くの人々の心に響き
生き方に影響した言葉でしょう。

この言葉がどうして生まれたかというと
この言葉の提唱者やましたひでこ氏は
当時世界中に広がっていた
「もったいない」という固定概念に凝り固まった
こころにヨガで言われたことを取り入れ
より具体的にしたものいうのです。

ヨガには断行・捨行・離行という
考え方を取り入れたのです。

「断」は入ってくる要らないものを断つこと
「捨」は家にある要らないものを捨てる
「離」モノへの執着から離れること。

この意味を聞くと
断捨離を実行するために
何をすべきなのか、目的と共に
具体的になりませんか?

不要なモノを断ち、捨てることで
モノへの執着から離れ
身軽になって、縛られることのない
快適な生活と人生を手に入れようという
言葉なのだと
理解できますよね。

「もったいない」という言葉は
日本人ならではの
モノを大切にする言葉だけど
そこにこだわると
捨てられない、モノにあふれることになる。
そこで
「断捨離」という言葉が出てきたのも
自然の流れかもしれません。

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「起きて半畳、寝て一畳」の続き

起きて半畳、寝て一畳という
言葉があります。

これは
人間生きていくためには
起きて半畳、寝て一畳のスペースが
あればいい。
別に広い家に住まなくても
いいのだよ
という言葉です。

実はこの言葉には続きがあって
「天下をとっても二合半」と続くのです。
天下をとったとしても
一食に二合半以上のお米を食べきれない
というのです。

ここまで読むと
このことわざのいいたいことが
ぐっと明らかになってきます。

必要以上に欲しがって
手に入れても
使いきれるものではない。
人間が生きていくのに必要なものって
意外と少ないものなんです。

ものにあふれる現代に生きている
自分たちにこそ
必要な言葉なのだと思います。

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