ADHDの包括的治療を求めて

今回は福岡の小児科医が集まって
独りでは経験しえない
病気の経験を共有するのが目的の
学会に参加してきた。

今回も貴重な症例が様々提示された。
どれも日頃の診療の中で
心に留めてあたらなければならないと
気合いが入った学会でした。

その中
こころに強く響いたのは
山下裕史朗久留米大学医学部小児科教授の
退官前の講演で
これまでの仕事の総括の講演。

先生は
まだADHDが一般的でなく
薬などもなく
四苦八苦していた時代から
現在に至るまでの
ADHDのこども達との関わりを
話して下さった。

これも
僕独りでは経験しえないような
貴重な話だった。

いまでこそ
教育現場で問題になるADHD児に
医療の介入をして欲しいと
医療機関を受診される方は
後をたちません。

授業の妨げになる
他のこどもたちの授業になっているから・・・
確かに
教室全体で起きていることを
想像すると・・・どうにかしないといけない
ということで
医者は丸く収めようと
診断、治療を行う。
それで、ある意味平和な
教室の風景が生まれることを
信じて診療を行います。

でも、治療を行う医師として
忘れてはいけないのは
ADHD児自身の気持ちは忘れてはいけない。

ADHDは病気ではない。
その子の特性であることを忘れてはいけない。
治療介入をするのは
その子がその集団で困っていることがあるから。
きっとその集団以上に
本人は苦しんでいるのだと思う
その本人の気持ちを助けるために
医療はあるのだと
いうことを
強く心に響いてきた
山下教授の講演だった。

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お金もかわいいなら旅をさせよ

こどもには旅をさせよという
言葉があります。

これは、こどもだけに当てはまる
言葉ではなく
実はお金にも言えるのです。

お金も世の中に回してこそ
役に立つのです。
世の中にまわすから
成長して増えて戻ってくるのです。

お金がかわいいと思うなら
お金も世の中に回すべきなのです。
お金の旅の方法は
①消費②投資③銀行に預ける④寄付です。
タンス貯金はいけないわけです。

お金にも旅をさせよです。
きっと旅をしたことを感謝して
ひとまわりも、ふたまわりも大きくなって
あなたのところに帰って来ることでしょう。

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病気の時ほど陽気に生きよう

病気になると
それまで前向きに生きていた人でも
後ろ向きな気分になりがちです。

病気になると
誰でも多かれ少なかれ
ついつい
ああして欲しい、こうしてほしいという
一寸わがままな気持ちがでてしまいます。

その気持ちをわかってもらえないと
だんだん被害者的な気持ちになってしまい
気持ちが抑えられなくなり
周りの人に
八つ当たりしてしまって
それまで築き上げていた
人間関係を崩してしまうことにも
なりかねません。

そうなると
どんどん孤独感が強くなり
ますます病気を呼び込んでしまうという
結果にもなりかねません。

この後ろ向きな気持ちが
どんどん病魔を引き込んでしまうのです。

ですから病気な時ほど
陽気な、前向きな気持ちでいたい
いるように努めないといけないでしょう。

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徳は弧ならず、必ずとなりあり

この言葉は論語にある言葉。
自分の信念を貫く人が
孤独であるはずはなく、
敵だった人でも見方になることだってある
という意味です。

この世の世界を作っているのは
全て自分の心です。
敵であるか、味方であるか決めるのも
自分の心次第です。

そして
相手がどう思うとも
自分が正しい生き方をしていれば
正しい生き方をしていると思っているのは
自分の心です。

自分の汗矢尿の匂いは
自分ではわからないと同じです。

ですから
ものや人に向けている意識を
なるべく自分の内面に向けることに
意識することが大事なのです。

自分のこころに恥じる思いがなく
こころを磨いていけば
あなたのことを悪く言う人は現れず
みなあなたの力になってくれるでしょう。

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森鴎外の世界

はじめて森鴎外の小説を読んだ

森鴎外は
名前は聞いたことがあり
明治初期の大文豪であり
軍医でもあり
医者としての功績もあり
現代においても
その存在感を示している人物。

初めて小説を手にした。
短編であったけど
「高瀬舟」「最後の一句」「阿部一族」
「じいさん、ばあさん」など
読んでびっくりした。

現代にも通じる
現代においても問題になる
安楽死も問題
当時としては
当たり前のことだった
介添えや、親分の殉死に
あとを追って死ぬことに
いとにと向き合う医師として
その行為に疑問を
次々に投げかけられた作品だった。

150年以上経っても
まだ解決していない問題に
現代に生きる僕たちも取り組んでくれと
森鴎外からのメッセージを受け取った
作品だった。

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抗生剤

抗生剤という薬は
大変誤解も多く
最近ではその使い方を伝えることが
とっても大事になってきた
薬です。
そこで
今日は抗生剤であわてないです
抗生剤は、どういう薬かというと
細菌(ばい菌)をやっつける薬です。
ウイルスなどの細菌以外の
微生物には効かないことを
まず知っておいてください。
日常
こどもが病院にかかるのは病気で
最も多いのが
風邪だと思います。
風邪の原因の90%は
ウイルスによるものです。
ですから、風邪の多くには抗生剤は効かない
ということを知っておいてくださいね。
ですから
熱がでた・・・決して抗生剤が必要って
わけじゃないんですね。
でも、どうして
こんなに抗生剤が必要に
思われるようになったか?です。
戦後まもなく登場した抗生剤。
抗生剤を使うと
それまで治りにくかった
重症の肺炎が治るようになり
”夢の薬”と言われるようになりました。
だから
熱が出ると
抗生剤をのんで、熱が下がる(治る)
また、熱が出る、抗生剤を飲む
治る
・・・・ということをくりかえし
医師も患者さんも
抗生剤を飲まないと治らないように
気がしてきたんですね。
でも
実際は、熱の原因の多くは風邪、
それも多くの原因はウイルスなので
抗生剤が効いたのではなく
実は自力で治ってたんですね。
必要でないのに抗生剤を飲んでいると
どうなるか?
副作用が心配ですね。
3つ心配な点をお話ししますね。
まず第1に
抗生剤をのんでいると
薬の効かない耐性菌が増えてしまうこと。
細菌も生き物です。
生き延びるために必死です。
ですから、生き延びようと
自ら変化して
抗生剤に負けない細菌になってしまいます。
ですから
抗生剤を使いすぎていると
いざという時に
抗生剤が効かなくなってしまいます。
2番目に腎臓、肝臓に負担をかける
ということです。
抗生剤は、肝臓や腎臓で代謝されるので
腎臓や肝臓に負担をかけて
機能が低下してしまう可能性があります。
また
抗生剤により
アレルギー反応を起こすこともあり
重症な場合は、
スティーブ・ジョンソン症候群という
発熱、皮膚炎、目に変化が起きて
死亡することもあります。
3番目に
抗生剤を飲んで下痢をする方
結構いらっしゃいます。
これは
抗生剤が、腸内にいる
善玉菌を殺してしまうので
腸内細菌叢が壊され
腸内のバランスが崩れたために
下痢をしてしまいます。
腸内は様々な免疫などに
関わってること最近わかっています。
ですから
腸内の環境を整えることは大切です。
このように
色々問題のある抗生剤ですが
抗生剤は絶対使っては
いけないわけではありません。
何となく
効くような気がするから
心配だから
というような曖昧な使い方は
益なしっていうことに
なりかねません。
そして
ご家庭で気をつけてもらいたいことは
熱が高い時だけ飲んで
良くなったので、2回、1回と減らしました。
前回の抗生剤の余りを
1回飲ませました。
という、中途半端な使い方は
診断が遅れたり
耐性菌が増えることにつながり
治療に難渋することになりまねません。
抗生剤は、とってもいい薬です。
それは、昔から今も変わりません。
でも、使い方によっては
毒にもなります。
抗生剤は
いざという時に
あわてないように
日頃から使いすぎに気をつけながら
使う薬ですよ。

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端午の節句には菖蒲湯に入りましょう

今日は端午の節句ですから
邪気を祓える日です。
そして、今日は特に
菖蒲湯に入ると更に
邪気を祓うことができると言われています。

菖蒲はその独特の香りがあるので
その香りが邪気を祓うと考えられていて
時に菖蒲湯では
人から飛ばされた念を浄化するだけでなく
自分の一寸した良くない思いや行動から発した
小さな汚れさえ消してくれると言います。

また塩風呂とはちがい
ひとり入った後お湯を変える必要もありません。
みんなの弱を消滅させるパワーがありますからです。

端午の節句の今日は
家族全員で菖蒲湯に入って
邪気祓いをするといいですね。

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同病異治

という言葉があります。
ひとつの病気に
ある同じ薬を使っても
治る人と治らない人がいるという言葉です。

とても非科学的な言葉ですが
毎日患者さんに接していると
同じ風邪でも、インフルエンザでも
すぐ治ってしまう人
合併症を引き起こしたり
完治するのに時間がかかる人など
同じ診断、治療をしても
千差万別です。

何がちがうのでしょう。
僕が思うのに
患者さんの生活、生き方、
病気前後の過ごし方など、全くわかりませんが
診察室に来るまでとでた後の過ごし方が
みんな違うからだと思います。

病気にならないために大事なこと
病気になった時に大事なことがあって
患者さんひとりひとりの性格や生活スタイルが違うので
診察室では総論的なことしか
お伝えできません。

大事なのは
そのお伝えしたことを
どれだけ受け止めてもらえるかにかかっているので
全身全霊を込めてお話ししています。

でも、それがしゃくに障られる方もいるようで
気分も害される方もいらっしゃいます。
医者は薬だけだせばいいと思っているような
態度をとられる方もいっらっしゃいます。

そうではない。
病気の本質、病気になった意味を考えてもらいたいです。
その差が
同病異治に繋がることを
昔からのこの言葉が伝えてくれています。

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失敗は人生を意味あるものにする

僕たちは、何かと失敗することを
怖れしまいます。
できるだけ失敗をしないようにと
何かと石橋を叩いて渡ろうとします。

そして、その傾向は
年を重ねることに増えてきている気がします。

でも
失敗しない人生を
崩壊した人生である。
意味のある人生を送るための
必要条件である。
という人もいる。

確かに
運転免許書をもっていても
実際に運転せず
ペーパードライバーのままで
優良ドライバーだと表彰されても
何もうれしくない。

もちろん大事故を起こしてはいけないが
事故を怖れるあまりに
運転をしないのでは
自分の経験値も活動も
制限してしまうことにならないだろうか?

アメリカの刑務所に入っている
囚人達が怖れるものは何かというと
「最も怖れているのは
自分の人生が意味のない人生になることだと」
いう調査があります。

失敗した時
そこから学ぶことが大事。
そして、同じ失敗をくり返さないこと。

島流しに合ったナポレオンが
「ナポレオンはいずこにありてしあわせなり」
という言葉を遺しています。

つまり
戦争に勝利しても、敗北しても
皇帝の時でも、島流しされても
自分の人生は
「わたしはしあわせである」といえる
図太さを見習って生きて生きたいですね。

自分の花を咲かせるためには
失敗も必要なんです。

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しあわせになれないロマンチスト

しあわせになりたい
といつもいってるだけでは
いつまでたってもしあわせにはなれません。

すべきことがわからない。
好きなことが見つからないと
嘆いているだけでは
何をしたらいいのかもわからないし
好きなことにも出会えません。

特に年をとると
自分自身を救うために
好きなことを無理に探そうとするから
自分が何が好きなのかわからなくなってしまう。

それは
考えるための視点が少ないから。
これまでの経験だけをベースにして
判断しようとするから
価値観がゆがんできている証拠なのかもしれません。

頭で考えるだけでは
決して前には進んで行かないのです。

ただ「しあわせになりたいと」大きな声で叫んでも
その時は気持ちがスッキリしても
しあわせはやってきません。
抽象的な願いでは
あなたは、特にあなたの頭は
何も変わろうとしない、動こうともしないのです。
だから、声を上げるだけでは
しあわせになれないのです。

だからしあわせになろうと思うなら
もっと具体的な願いが必要なんです。

若い時のように
この勉強して、弁護士になって
多くの人の悪から守って
しあわせにしてあげたい・・・・とか
具体的な目的意識が
あなたをしあわせの方向に突き動かして
行くのでしょう。

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